犬は人間に比べると、よく吐く(嘔吐する)動物だと言われています。
・・とは言うものの、飼い主からすると突然、愛犬が嘔吐したら動揺してしまいますよね。
犬が「白い泡(のようなもの)でネバネバしたもの」を吐いた場合は、それは胃液であり、わんこが元気であればそれ程心配ないケースが多いです。
犬が吐いた白い泡の正体を知り、吐いた原因を考えてみることで、どのように対処すればいいのかがわかります。
■わんこが吐くときの特徴
わんこが吐くときには、オエーと吐く前に前兆行動があります。
吐く直前になると、「ゲボッ、ゲボッ、ゲボッ・・・」と胃袋が収縮して胃の内容物をもみくちゃにしているような音がしてきます。
その音がしばらく(目安として10秒間程度)続くと、「オエーーーーッ」と最後に口から吐き出した物(吐瀉物)が出てきます。
このとき、必ず吐瀉物が出てくるわけではなく、口からは何も出てこない(何も吐き出さない)場合もあります。
うちのミニチュアダックスの場合は、「ゲボッ、ゲボッ、ゲボッ・・・(10秒間程度)・・・オエーーーーッ(物が出てくる)」を続けて2回繰り返すことが多いです。
なので、1回吐いた場合は、すぐにもう1回吐くかもと考えて、下に受け皿を置いたり、口を拭くためのティッシュペーパーを準備したりしています。
ただし、必ず2回続けて吐くわけではなく、1回だけで治まる場合もあります。
吐くときの犬の姿勢は4つ足で立ち姿勢で頭をやや下げた姿勢をします。伏せやお座りの姿勢はまずありません。
■白い泡の正体は?特徴は?
白い泡(薄黄色い場合もある)の正体は、胃液です。
胃液の特徴は、白く泡立っていたり、ネバネバとしていたり、透明なところもあることです。粘性があって、拭き取るととろーっとしており、ちょっと糸を引くようなイメージです。
内臓の胃の先にある腸の液体(腸液)が胃液と混じると、白い泡ではなく黄色っぽい色になります。その為、犬が吐き出した液体が、黄色っぽい場合には、胃液に腸から逆流した腸液が混ざっていると考えることができます。
犬が黄色い液体を吐いた場合は、コチラの記事で詳しく解説しています。
■白い泡を吐く原因
わんこが白い泡(薄黄色い泡)吐く原因として考えられることを、これまでの経験上から挙げてみます。
1. お腹が空きすぎて吐いた
犬は空腹が度を過ぎると胃液(白い泡)を吐くことがあります。
うちのミニチュアダックス犬たちの場合は、わんこ達の夜のごはんの時間が普段よりも遅くなってしまったような場合に、白い泡を吐いてしまう子が1匹いました。
なので、お腹が空きすぎて吐くとは言っても、個体差があり、お腹がすくことでよく吐いてしまうわんこもいれば、そうでもないわんこもいます。
2. ストレスで吐いた
お留守番の寂しさ、生活環境が変化した、などのストレスで胃液を吐くことがあります。
3. 草を食べて、食べた草が胃を刺激して吐いた
犬はお散歩のときに、道に生えている草を食べることがあります。これは、胃の中を掃除するため、とも考えられています。食べた草が胃を刺激したことで草と胃液を吐くことがあります。
草以外でも、石ころや固く大きめ粒のフードなどが胃を内側から刺激し、吐いてしまうこともあります。
4. なんらかの病気や疾患により吐いた
上記以外で吐く場合は、なんらかの病気や疾病による影響で吐くことが考えられます。
■愛犬が白い泡を吐いた。まず何を確認すべき?
愛犬が『白い泡』を吐いたとき、飼い主さんはまず何を確認したらよいのでしょうか?
吐き出したものを確認する
吐き出したもの、の内容を詳しく確認します。
加えて、わんこが白い泡を吐いた場合、直前のごはんから、どれくらいの時間が経っているか?を気にかけておきます。
わんこの状態を確認する
次に、わんこの状態を確認していきます。
確認すべきポイントは、
⇒この時点で、ぐったりしておらず元気、食欲もあり、普段と違う行動もない場合は、あまり緊急の対処は要らない状態です。
■そんなに心配が要らないケース
お腹が空きすぎて吐いた・ストレスで吐いた場合
吐いたものが胃液(白い泡、もしくは薄黄色い泡)のみで、わんこの状態が「元気があり」「吐いた直後で食欲がある(食欲がありそう)」な場合は、おそらく、「1.お腹が空きすぎて吐いた」や「2.ストレスで吐いた」ということが原因として考えられます。
吐いたあとの犬の様子が元気と食欲があればそんなに心配は要らないケースです。
白い泡を吐いたとき、犬の前回のごはんからの時間の長さが普段よりも長い場合(わんこの空腹時間が普段より長くなった場合)であれば、より「1.お腹が空きすぎて吐いた」可能性が高まります。
草で胃を掃除しようとして吐いちゃった
白い泡と一緒に、食べた草の残骸が出てきている場合、「3. 草を食べて、食べた草が胃を刺激して吐いた」ということが原因として考えられます。
このケースも、吐いたあとの犬の様子が元気と食欲があればそんなに心配は要らないケースです。
上記2つが、そんなに心配は要らないと思われるケースです。
ただし、吐いた直後は元気があっても、しばらくして元気がなくなってきたり、再び嘔吐してしまうようなケースは注意が必要です。
■動物病院に行くか、電話で相談した方がよいケース
動物病院に行くか、電話で相談した方がよいケースは以下です。
胃液(白い泡)と一緒に血らしきものが混ざっている場合、下痢や血便も見られる場合は「なんらかの病気や疾患により吐いた」という可能性が考えられます。赤い血と白い胃液が混ざって茶色っぽい色に見えることもあります。
吐いたあとのわんこの様子がぐったりしていたり、食欲がない場合は、動物病院に行くか、病院に電話して指示をもらうことをおすすめします。
普段と違う行動(床をしつこくペロペロなめる、歩き回ってなかなか寝ない、等)が見られ、(飼い主として)何かおかしいと感じる場合にも、動物病院で診てもらう方がいいと思っています。医学的にちゃんと診てもらう事で、何もなければそれはそれで安心できますし、逆に何かが見付かったとしても「病院に行っていてよかった」と思えるからです。
■動物病院でよく聞かれること
わんこが吐いた場合、動物病院で診てもらう場合によく聞かれることは以下の通りです。
- 吐き出した物(吐瀉物)の色、形状はどのようだったか?
- 吐く前の最後のウンチ、おしっこはいつだったか?
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