犬に与えるごはんの量(ドッグフードの量)はどのように決めればいいのでしょうか?
よくパッケージにわんこの体重別のフード量(給餌量)の表の記載がありますが、あの表からどのように餌の量を求めればよいのでしょうか?
この記事では、犬の体重別のフード量の表の意味と、フード量の計算方法を解説しています。
■パッケージから割り出す適量
ドッグフードのパッケージに記載がある「体重とフードの給仕量」から割り出す方法が一般的です。
この表はあくまでも目安ではありますが、はじめてフードを与える場合はこの表を参考に給仕量を決めていきます。
パッケージから適量を割り出す方法を説明するために、下の表を例に説明します。これは、オリジン(ORIJEN)というメーカーのドッグフードに記載れているフードの給仕量のガイド表です。
まずこの表の見方は、左から『DOG WEIGHT』が犬の体重でLBの列は単位がポンド、KGはキログラムの単位での体重を表しています。
その右が、『LESS ACTIVE』わんこの活動が少な目な場合のフードの量です。少な目とは「1日の運動が1時間以下」と記載されています。
CUPS/DAYの列はカップでの量です。GR/DAYはグラムでの重さを示しています。たとえば、体重が5キログラムの『LESS ACTIVE』わんこの場合は、カップでは1/2杯、グラムでは57グラムと読み取ります。
『LESS ACTIVE』の右列の『ACTIVE』はわんこの活動量が「1日の運動が1時間以上」と記載されています。
カップとグラムではグラムの方が正確に計れます。カップですと、どうしてもドッグフードの粒と粒の隙間が均一ならないですし、カップの半分までと言われても、2~3粒多かったり少なくてもなかなか見分けるのは難しいのです。
その点、グラムであれば計りに数値が出ますから誰でも簡単かつ正確に計量ができます。誰でも簡単正確に計量できるグラムでの計量がおすすめです。
問題は、犬の体重が表の体重の中間だった場合です。たとえば、犬の体重がぴったり2KGや5KGであれば表の記載の通りにすればいいのですが、3KGや、3.5KGなどの場合が困ります。
犬の体重が3KGや、3.5KGの場合は、自分で給仕量を計算します。
たとえば、犬の体重が3.5KGで『LESS ACTIVE』のケースでは、表の犬の体重が2KGと5KGの中間値なので、『LESS ACTIVE』の2KGの給仕量の28gと、5KGの給仕量の57gの中間値を計算します。中間値の計算式は、(28 + 57) ÷ 2 = 42.5g となります。
つまり、犬の体重3.5KGで『LESS ACTIVE』の場合の1日の給仕量は、42.5gとなります。
ちなみに、犬の体重と給仕量は正比例しているかというと厳密にはそうではありません。グラフにすると、犬の体重が増加するに従って、給仕量の増え方はやや緩やかになっていきます。ですが、計算ではそこまで加味する必要はありません。正比例する前提で計算して構いません。
■給仕量の注意点
ドッグフードのパッケージに記載してある給仕量は1日の給仕量です。なので、成犬の場合は1日2回の食事回数が基本ですから、1日の給仕量を2で割ったグラム数が1回の給仕量ということになります。
たとえば、犬の体重5KGで『LESS ACTIVE』わんこの場合の1日の給仕量は、57gでしたが、成犬では1日2回となるため、朝に28.5g、夜に28.5gとなります。
ちなみに、犬のごはんの回数についてもっと詳しく知りたい場合はコチラ。
■ごはんの計量の方法
ドッグフードの計量の方法はカップによる体積で計る方法は望ましくはありません。
なぜなら、カップによる計量はグラム単位のような正確な計量に不向きだからです。
たとえば、愛犬が太り気味なため、1回の食事量を2グラム減らすとします。カップによる計量で2グラムを減らすというのは、カップでは見た目がそれほど違わないため、かなり難しいのです。
しかし、デジタル計りを使えば、誰でも簡単かつ正確に計量することができます。
なので、計量には1グラム単位で計れるキッチン用のデジタル計りがおすすめです。
グラム単位で計れるキッチン用デジタル計りはこのようなものです。
このタイプは、最大が2000g(=2KG)で最小は1gが計れます。
ドッグフードの計量方法は、まず計量する器を載せます。
次にゼロセットボタンを押します。
すると、器を載せたまま表示がゼロになり、計量が分かりやすくできます。
この状態で、フードを目標のグラムに達するまで器に入れていけば、誰でも簡単かつ正確に軽量ができます。
ちなみに、デジタル計りがなくて探してみたい場合は、以下のメーカーがおすすめです。
ドリテックは国内のいわゆるジェネリック家電メーカーです。ジェネリック家電とは、大手家電メーカーと同等の技術を利用しながら機能や装備を絞って低価格を実現した日本製家電メーカーです。
計量台を開くことでパスタなどが計量しやすいデジタル計りです。
タニタは家庭用や業務用の様々な計量器を開発している大手国内家電メーカーです。
見やすい大画面表示と、つるして収納ができるフック穴がついています。
貝印は国内の包丁やナイフなどのキッチン刃物をはじめとしたキッチンアイテムを製造する大手メーカーです。
我が家で使っている写真のデジタル計りは貝印のはかりです。若干お値段が高めですが、かれこれ10年以上壊れないので耐久性はあると思います。
■ごはんの量の調整方法
パッケージに記載してある給仕量はあくまでも目安です。メーカーが求めた犬種や個体差を考慮した言わば平均値です。
そのため、パッケージの記載の給仕量がそのまま、あなたの愛犬に当てはまるとは言えません。パッケージの給仕量では、あなたの愛犬には多い場合もありますし、少ない場合もあり得ます。なので、しばらくパッケージから割り出した給仕量で食べさせてみて、その後のわんこの状態をウォッチし、ごはんの量を調整してあげる必要があります。
体重の変化から調整する
一番簡単なのは、体重の変化をウォッチすることです。体重が増加していくようであれば、給仕量を減らします。逆に体重が減っていくようであれば、給仕量を増やします。
ウンチの状態から調整する
ウンチの状態がゆるゆる(下痢気味)の場合は、フードが多い場合があります。常にウンチがゆるゆるの場合は、フードの量が多いことが考えられるため、フードの量を減らしてみます。