わんちゃんのトリミング費用、けっこうバカにできないですよね?
我が家では、ミニチュアダックスのトリミング(伸びた毛のカット)をすべて自宅でおこなっています。
そこで、自宅で犬のトリミングに挑戦してみたい方のために、わんこの毛を自宅で切るやり方や、難しいカットの場所をやるときのちょっとしたコツについてまとめました。
ダックスフンドのたれ耳の毛のカットや肉球の間の毛のカットなどの具体的な方法を写真付きで解説をしています。
■犬のトリミングとは?
トリミングとは、プラッキング(毛を間引いて取り除く)、クリッピング(バリカンなどによる毛刈り)、カッティング(ハサミなどによるコートカット)によるペットの被毛のお手入れの総称です。
プラッキング
プラッキングとは、長い毛や傷んだ毛を抜き取ることによって間引く被毛のお手入れのことです。主にシュナウザーやテリア犬種のように硬い毛質をもつ犬種に対してのみ行われます。シュナウザーやテリア犬種は、季節毎に換毛をしない被毛(シングルコート)のため、プラッキングが重要になってきます。
クリッピング
クリッピングとは、バリカンを使用して毛を刈り取ったり、毛の形を整える被毛のお手入れのことです。
注意点として、ダックス、ポメラニアン、チワワ、パピヨン、などの犬種は、全身のクリッピングを行うと、新しい毛が生えてこなかったり、毛質が変化することもあります。プードルなど毛がモコモコ生えてくる犬種は、クリッピングに向いています。
カッティング(シザリング)
カッティングは、ハサミやバリカンを使用して毛の長さを調整したり、指の間や顔の周りなどの毛をカットすることです。
上記のとおり、ひと口にトリミングと言っても、いろいろな方法があります。ただ、我が家のミニチュアダックスの場合は、基本的にカッティングのみで毛刈りをしています。
逆に、ダックス以外の犬種の場合には、カッティング以外のやり方が使われることもあるので注意です。
ミニチュアダックスのトリミングは?
ミニチュアダックス(ロングコード)のトリミングは、基本的にカッティングだけ行えば大丈夫です。カッティングのやり方としては、バリカンは使わずに、ハサミによるカッティングのみで行うことをおすすめします。
その理由は、ダックスの場合、バリカンで毛を刈ってしまうと、なかなか長く毛が伸びてこなかったり、生えてきたとしても、毛質がゴワゴワした感触に変化してしまう傾向があるからです。
ミニチュアダックスの毛をカットする範囲は、主に足、お腹、胸、耳、お尻が中心で、背中側や顔回りは毛が長く伸びてこないためカットする必要はありません。
■自宅でトリミングするメリット
自宅でトリミングするメリットはコストがかからないこと。それから、自分の都合の良い時にできること、などが挙げられます。
意外なメリットとして、毛を切るときに必ず体を触ったり確認するので、「健康診断」の代わりにもなるのです。
■ダックスのトリミングに必要な道具
ミニチュアダックスは毛が伸びるのがそこまで早くはなく、毛の密集度があまり高くならない犬種のため、自宅トリミングに向いていると思っています。
ミニチュアダックスのトリミング(カッティング)に必要な道具は以下の通りです。自宅に既にあるものが多いはずです。小ハサミは、肉球の指と指の間などの小さくて細かい箇所に使います。
- ハサミ
- 小ハサミ(刃の長さが短いもの)
- スリッカー または くし
- 大きめのクッション2個
我が家のトリミングで使っているハサミです。右が、小ハサミです。
小ハサミは、下記のようなハサミの先が尖っていないセーフティな人間の鼻毛用のハサミもおすすめです。
■トリミングのやり方(カッティング)
我が家の場合は、ペットサークル(ゲージ)の中で大きめのクッションに載せて、わんこは仰向け、または横向きに寝かせた状態でトリミングします。
ペットサークルの中でトリミングするか、サークルのないところかの違いは大きいです。我が家の場合、サークルの外でトリミングしようとしても必ず走って逃げていきます。
ところが、ゲージの中だと「逃げられない!」と、あきらめがつくのか(?)、うそのようにおとなしくなるのです。
そのため、自宅でトリミングをする場合はやや大きめの人間も一緒に入れるサイズのペットサークルを用意して、その中でやってみることをおすすめします。
トリミング専門のサロンでは、普通は高さのある台の上に犬を立たせた姿勢でトリミングします。
しかし、個人の自宅に高さのある適当な机や台があるケースは少ないという理由と、トリミングする人間が中腰姿勢となる場合が多く疲れやすいため、あまりおすすめしません。
今回紹介する方法は、特に中腰姿勢が苦手という方にはおススメのやり方です。
自宅でトリミングする場合は、クッションを重ねたり、小さめの台に毛布を重ねるなどして、犬が横になれる姿勢でやる方が、じっくりでき、人間もそれほど負担のない姿勢でカットに集中できます。
特に慣れないうちは、手元を慎重にやらざるを得ないため、時間がどうしてもかかってしまいます。
時間がかかってしまううちは特に、トリミングする人間も楽な姿勢でやる方が良いでしょう。
ダックスフンドの場合、毛を切る部分はだいたい赤○で囲んだ部分になります。
顔や頭や背中は毛が伸びないので、基本的には切る必要はない場所になります。
耳の毛、お腹の毛、お尻の毛は、くしで整えてから、適当な長さにバッサリ切ります。
耳の毛、お腹の毛、お尻の毛については、始めての人でも、くしで揃えて切るだけなので、あんまり難しさは感じないと思います。
耳
耳の毛は、スリッカー(またはくし)で毛の流れを整えて、適当な長さにハサミで切っていきます。
足、指の間(難関箇所)
難しいのは、手足の指の間の毛です。
手足の指の間は、形が複雑で細かいのに加えて、わんこ達も肉球を触られるとくすぐったいみたいで嫌がる傾向があるため、難易度が高い箇所です。
長い毛は、普通のハサミでざっくり切っていきます。
指と指の間、爪の周りなど狭くて細かい場所は、小さいハサミを使うと切りやすいです。このように肉球に触れるとくすぐったいのか嫌がるわんこがいます。この場合のやり方のコツは、切る前に肉球をモミモミとマッサージして、くすぐったさに慣れさせてから切ると、あまり嫌がられないです。
お腹
お腹の毛は、お腹の面とハサミの刃が平行になるようにして、適当な長さにハサミで切っていきます。
お尻
お尻の毛は、肛門の周りは汚れが付かないように丁寧に切っていきます。
自宅のトリミングに慣れた我が家のワンコは、毛を切られて気持ち良いのか、やっている間にぐーすか寝てしまうワンコもいます。
前足のトリミング前(右)、と トリミング後(左)の比較です。やはり、トリミングしてあげるとさっぱりします。
トリミングが終わったら、わんちゃんをいっぱいほめてあげましょう。
いっぱいほめげあげると、次にトリミングをするときに協力してもらいやすくなります。