わんこが血の混ざっているウンチをしたらびっくりしてしまいますよね?我が家でも実際にあった、血が混ざったウンチ・・血便が出た場合の対処方法を解説します。
※本記事では実際の犬の便の写真が出てきます。閲覧するときに、ご注意ください。
■犬の血便とは?
「血便」とはその名の通り、血が混ざった便ウンチのことです。
ウンチの色は、鮮血(血だとはっきりわかる赤色の場合)と、赤黒い色や黒に近い色の場合があります。
色の違いは出血場所が便の出口である肛門から近い場所か遠い場所かの違いを示しています。
つまり、色が鮮血の場合は血が劣化しておらず肛門から遡って近い場所(大腸付近)での出血が考えられます。
逆に、赤黒い場合は出血から時間が経過しているので、肛門から遡って遠い場所(胃や十二指腸 等)での出血を示しています。
■犬が血便したら最初にすべきこと
経験的に、血便の場合は、様子を見ずに動物病院で診察を受けた方が良いケースが多いです。
動物病院で診察を受ける前提で、可能であればウンチを保存します。これは、動物病院の検査に出して血便の原因の特定に役立ててもらうためです。
動物病院では、顕微鏡などの検査器具で、病原性の細菌による血便かどうか、いろんな側面から検査してもらえて、原因がわかることがあります。
血便の保存の方法は、食品用ラップなどにくるみます。漏れ出ないように二重三重にするといいです。
それから、忘れないように血便した日時をメモしておきます。
次にわんこの状態を確認します。
- 元気はあるか?
いつもより元気具合はどうか? - 食欲はあるか?
- 吐いてないか?
吐いている場合は脱水症状を起こす場合もあるので急いで病院へ。特に飲水しても吐いている場合は要注意です。病院で点滴してもらわないと脱水してしまいます。 - 血便を繰り返しているか?
この場合もなるべく早く病院へ向かった方がいいでしょう。 - 水を飲む回数がいつもより多くはないか?
■我が家の場合は「膵炎(すいえん)」だった!
我が家のミニチュアダックスが血便したときの場合は、昼~夜にかけて血便を3回続けて出し、ごはんは食べる(食欲はある)けれども、食べたあとで吐いてしまうといった症状でした。
嘔吐も1回ではなく複数回の嘔吐がありました。
異変に気が付いたのは、ある日の昼にふとペットシートを見るとそこに血便がっ!
でも、我が家はダックス多頭飼いであるため、誰がいつ出した血便なのかが分からない状況でした。ただ気持ちいつもより元気がないわんこがいてその子かなぁ…と当たりは付けていました。
その夜のごはんはみんな食べる。・・・が、夕食後、いつもなら眠るのに当たりを付けてたわんこがなかなか眠らない。丸くなって眠るかな…と思ったら起き上がって徘徊する、の繰り返しです。
今考えると、お腹が痛くて寝られない状況だったと推測できます。膵炎はお腹が痛いらしいのです。
それで夜中にごはんを嘔吐しました。その後、胃液が混ざった水分も嘔吐しました。夜中に2回目の血便をしました。
朝になっても結局眠れていませんでした。朝に3回目の血便をしました。すぐに朝一に病院へ。
診断の結果、『膵炎の疑い』と言われました。膵炎は確定診断が難しいようですが、血液検査で膵炎が陽性との結果から膵炎の疑いとなりました。触診でお腹の動きが止まっているとも言われました。
血便を顕微鏡等で検査してもらって結果は、特に悪性の病原菌は見られない、でした。
治療は炎症止めの注射を打って、点滴して入院になってしまいました。
動物病院の先生からは膵炎の場合、CRP(炎症反応を示す血液検査の値)が測定不能な程高くなってから診察に来られるケースが多いのだそう。
つまり、膵炎は症状が出てくるのが、ゆったりなためかなり進行してから飼い主が異常に気付き病院に連れていくことが多いそうなのです。
うちの場合は、血便というサインがあったおかげで早めに連れて来たので、CRPは高い方ではあるけれど測定不能な程ではなかったとのこと。
その後、1週間後に元気を取り戻し、無事に退院となりました。
犬の血便=膵炎という、ことではありません。あくまで一例です。
■病院で聞かれること
犬が血便して動物病院で診察を受ける場合、このようなことが聞かれます。
- 血便の回数と日時
- 下痢の有無、ウンチの状態(ゼリー状のものが出ていなかったか)
- ごはんを食べた日時、食べてからどれくらい時間が経過しているか?
- 嘔吐はしていたか?
- いつもと違うフード、おやつを食べたか?
■まとめ
- 犬の血便は色からどこで出血したかある程度の見当がつく。
- 犬が血便をしたら病院にウンチを持っていくと、原因の特定の手助けになる。
- 血便では嘔吐もしている場合は特に早めに病院に行った方がよい。